セラピードッグの適性

セラピー動物として最も利用される頻度の高い犬について、アメリカでは諸団体がセラピードッグとしての適性基準を設けて、認定試験を実施しています。

多くの団体の適性基準の骨格になっているのは、アメリカンケンネルクラブが実施しているカニン・グッドシチズン(CGC)プログラムです。

グッドシチズンテストは、家庭で飼育される犬が広く社会に受け入れられるために必要なマナーの到達度を審査するものですが、このテストの合格をセラピードッグとしての認定条件にしている例が多くあります。

グッドシチズンテストでは1 0項目のテストを課し、合格した犬にグッドシチズンの証明書を交付しています。

テスト1 見知らぬ人を受け入れる


このテストでは、犬に見知らぬ好意的な人(評価者)が近づき、飼育者と会話をする間、犬が平静を保てるかどうかを評価します。

飼育者は犬を脚側に座らせた状態で立ち、そこへ評価者が犬を無視しながら近づいて来て、飼育者と挨拶を交わして握手します。

この間、犬は停座姿勢を崩したり怯えたり、評価者に接触してはなりません。

テスト2 撫でられても落ち着いている


このテストでは、犬が評価者に撫でられている間、おとなしくしていられるかどうかを評価します。

評価者は飼育者と握手をした後、座っている犬に手を差し出し、優しく体や頭を撫で始めます。この間、犬は座っている状態から立ち上がっても良いですが、興奮して評価者に接触したり、吠えたり、怯えて逃げ出そうとしてはなりません。

テスト3 外観とグルーミング


このテストでは、犬の外観と健康状態が審査されます。

飼育者から提供されたコームやブラシを用いて評価者は犬の毛をとかし、歯、耳、足などを触り、健康な状態であることを確認します。

この間、犬はおとなしくされるがままにしていなくてはなりません。

テスト4 リードを引っぱらずに歩く


このテストでは、飼育者が犬を制御できるかどうかを評価します。

犬は飼育者の横に位置して、リードを引っぱらずに歩かなければなりません。テストコースには右折、左折、Uターンの個所があり、途中停止も組み入れられています。

飼育者は行進中に通常のトーンでコマンドを与えたり褒めたりすることも許されます。

テスト5 群衆の中を歩く


このテストでは、犬が公共の場所でもコントロールできるかを評価します。

犬は、数人の歩行者が行き交う場所をリードを引っぱらずに歩きます。この時、犬は見知らぬ歩行者に興味を示しても良いですが、飼育者に付いて歩き続けます。

犬は人ごみの中で歩行者に飛びついたり、立ち止ま たりしてはなりません。

テスト6 シット、ダウン、ステイ


このテストでは、長いリードを使用します。

犬は飼育者のコマンドで座れ、伏せ、待てをします。飼育者は犬に「待て」をかけて数メートル離れます。

犬は座っていても伏せていても構いません。評価者の合図で飼育者は犬の位置に戻ります。

テスト7 呼ばれたら来る


このテストでは、飼育者が呼んだ時に犬がすぐに来るかどうかを評価します。

犬は呼ばれたら、すぐに飼育者の所へ来なくてはなりません。

飼育者は犬に「待て」をかけ、3メートルほど歩いて振り返って犬を呼びます。この時、飼育者は犬に呼びかけ続けても構いません。

テスト8 見知らぬ犬への反応


このテストでは、犬が見知らぬ犬にどのように振る舞うかを評価します。

犬は他の犬が近くにいても落ち着いていなくてはなりません。

2人の飼育者がそれぞれの犬を連れ、お互いに向き合った状態で6メートルほど離れた所から歩き始め、すれ違う時に挨拶を交わし、握手をし、さらに3メートル歩き続けます。

この時、犬は他の犬に多少の興味を示しても良いですが、決して相手の犬に近づこうとしてはなりません。

テスト9 騒がしい場所での反応


このテストでは、気が散るような状況に直面した犬の反応を評価します。

評価者は2種類の騒音を伴う障害を犬の近くで起こします。

犬は飼育者に付いて歩いている間、騒音に怯えたりせず歩き続けなくてはなりません。犬は多少驚いた様子を見せても良いですが、パニックになって逃げようとしたり、吠えたり、威嚇したりしてはなりません。

テスト10 飼育者との分離


このテストでは、犬が飼い主が見えない状態で落ちついていられるかを評価します。

評価者が飼育者から犬を預り、飼育者は3分間犬の視界から消えます。

犬は飼育者が立ち去る際、多少心配そうな素振りをしても良いですが、吠え続けたり怯えて動き回ったりしてはいけません。


一般社団法人国際家庭犬トレーニング協会
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